2010.12.15 ウミタナゴ
専門に狙う人はあんまりいないかな?

粗末に扱われることの多い小魚です。磯でチヌ、グレを狙う釣り師、あるいは堤防でメバル、カサゴを狙う釣り師にとってはウザい外道かも知れません。

大して大きくならず、食べては硬い小骨だらけで可食部分が少なく、釣りのターゲットとしてはあまり人気がないかも知れません。

しかし、ガキおやじの中では、とってもランクが高い魚です。

この魚、フォルムがなんとも言えない可愛さがあります。釣りの経験がない人は、マダイの幼魚と間違えるほど立派な体型をしています。

また、簡単に釣れる上にに引き味が良く、まさに『海のフナ』とも言うべき楽しい奴です。

さらに、マニア受けする『アタリの小ささ』も魅力。こいつは『食い上げ』するのです。

海でシモリウキつけてやるのはウミタナゴくらいのもんです。

基本的にフナ釣りのタックルと仕掛けでOK。リールも必要ありません。

その手軽さとかわいいフォルム、そして『卵胎生魚』と言って、卵を産まず、いきなり小魚を生むと言う習性から、子供たちには格好のターゲットとなります。

我が愚息も、人生初の釣りの獲物はウミタナゴでした。そのきれいな体に、『家で飼いたい』と言ってました。結局焼いて食っちゃったけど(笑)。

腹かっさばいた時、子供が20匹くらい出てきて、それを見た息子は『かわいそう』と涙を流したのに、焼いたら『おいしい!』って喜んでいたっけ。

ウミタナゴには、ガキおやじが忘れることの出来ない思い出がある。

得意先の購買担当重役。酒を一滴も飲まない人だったので、接待で酒席をもうけることが出来ない人。何とか懇意にしてもらいたくて、氏が好きな麻雀をするくらいしかなかった。

わが社の営業マン、上から『ゴルフ』を必修科目と言われており、若いやつらも休日はゴルフの練習をしているんだけど、ガキおやじは頭が古い人間で、ゴルフなんかより酒と麻雀で客を接待してきた(ゴルフも出来なくはないけど、スコア120くらいだから接待では使えない)。

その購買担当重役、酒は飲まないけどゴルフ、麻雀、釣りが好き。釣りはウミタナゴ専門という変わった人だった。

ある日、ひょんなことで、今度の週末一緒に釣りをしようと言うことになったんだけど、氏から『海パンと5mくらいののべ竿一本だけ持ってこい』と言われた。

何で海パン? と思ったけど、言われた通り海パンとのべ竿だけ持って、朝5時に重役の家に行った。

車を家に置かせてもらい、徒歩で近所の磯へ。

海パン一丁になって、腰くらいまで海に浸かり、のべ竿でウミタナゴ釣り。

いやあ、面白かったし、気持ちよかった。

15cmくらいのウミタナゴを半日で2人で50匹くらい釣った。

獲物は奥さまが全部唐揚げにしてくれて、重役は酒を飲まないのに、ボクのためにしこたま酒を飲ませてもらった。風呂まで呼ばれてしまい、どっちが接待したんだかわからない一日を過ごさせていただいた。

さらに、酔いが醒めるまで寝かせてもらう体たらく。上司に報告できないほど至れり尽くせりの歓待を受けてしまったのです。

まあ、もう15年以上前のはなし。ガキおやじも小僧だったわけです。

今、氏は関連会社の社長さんだ。いまだにあの日のことを言われる。

そんなこんなで、ガキおやじはウミタナゴに特別の思い出を持っているのであります。
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