釣りをするには、ピーカンのお天気は、条件としてはあまりよくないというのが定説です。『水澄むところ魚棲まず』という諺があるくらいだもん。

逆に雨の日、荒れた翌日などは条件としては良いと言われます。

なぜか?

水が澄むということは、水のなかに有機物やプランクトンが少ない状態、すなわち『貧栄養状態』の水ということです。

こういう水には餌が少ないため、それを追う小魚が少なく、さらにそれを追う魚が少ないという、負の連鎖が起こります。

澄んだ水の時は魚の姿が見えやすいため、警戒しやすいというのは、ある程度当たってはいますが、ほぼ幻想です。

イシモチ等に代表される、『濁りがあった方がいいと言われる魚』は、濁っているときの、魚の餌となるものが水中に多く漂っている状態が好きなのであり、決して澄んでいる水が嫌いなわけではありません。

砂泥底に住む魚は断然荒れた翌日は活性が上がります。砂泥中に住む環虫類、甲殻類を主な餌とするカレイ、ハゼ、ヒメジなどは、海が荒れ、砂泥が掻き回され、巻き上げられた餌を楽して食べます。荒れた翌日に活性が上がる理由です。

逆に凪で澄んだ水の方が好きなやつらもいます。

イカ、タコなどの軟体ものがその代表格です。

彼らは軟体動物ゆえ、水中で体を維持するため、高比重の水を必要とします。すなわち、塩分濃度の高い水でないと生きて行けないのです。

だから、雨が大量に降る、あるいは河川から淡水が流れ込むことを極端に嫌います。

雨が降る、あるいは河川の水が流れ込むということは、その水域はいつも水が濁っていることになります。

こういうところには塩分濃度が低いので、イカタコの類いは寄り付かないのです。

結果として、淡水の流入がないところ=凪ていて、澄んだ水域に集まるのです。

ウナギ、ナマズの類いは雨の後はチャンスです。彼らは夜行性なのですが、大雨で河川に濁流が流れ込むと昼間でも活発に活動します。

ウナギに限らず、夜行性の魚は総じて凪で水が澄んでいる時はダメですね。

しかし、メバルだけは別。彼らも夜行性ですが、凪ていないとダメです。理由は、メバルの摂餌方法にあります。

水中でのメバルの姿を見たことありますか?

彼らは頭を斜め45度くらいの角度にもたげ、水中でボケーっとしています。潮の流れに任せてゆらゆらしていて、上から落ちてくる餌を待っています。

海が荒れてしまうと、ボケーっとしていられなくなるので、岩陰などに隠れてしまいます。『メバルは凪ていないとダメ』な理由です。

このように、荒れた環境が好きな魚、逆に凪が好きな魚というのは、彼らの生活スタイルに因るものなので、一概に『べた凪だからダメ』とか、『前日荒れて濁りが入ったからイケる』とかは言えないわけです。すべては『あなたが釣りたい魚種次第』ということです。

ベタ凪でダメだと思ったら、濁りが入り込んでいる場所を探すとか、周囲より少し水温が高い(或いは低い)ところを狙う。

荒れていてダメだと思ったら、内湾の比較的穏やかなところにターゲットが避難しているかも知れませんし、風裏、潮裏で思いがけない大釣りが出来るかも知れません。

あなたが狙うターゲットの生態を頭に叩き込むことが、爆釣を呼び込む第一歩となります。
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