釣りのウデをあげるためには、見聞を深めるだけでは何の意味もない。実釣あるのみである。釣りのウデは釣りでしかあげることが出来ない。

道具の使い方、餌のつけ方、誘い方、合わせ方、取り込み方などのいわゆる『技術』もそうだけど、経験を積むと、ひょっとすると技術よりも大きいかもしれない『野生の勘』が身につく。

これは実に抽象的なものなんだけど、海の色を見て、風の匂いを嗅いで、太陽の位置を見て、あるいは他人が釣った魚を見て、自然と体が『ここはダメだ』と、微妙に場所を移動する、あるいはタナを変える、餌を大きくしてみる、小さくしてみる。あるいは『絶対これで釣れる』との信念を持ってタコ粘り・・・。

いわゆる『セオリー』で次の一手を打つのではなく、自分でもどうしてその手を打つのか分からないけど、フッと思いつく奇抜な一手。それが奏功するしないは別として、他人と違う手を打ってみる。

こういう行動を起させるのは、全て『野生の勘』だと、ガキおやじは思う。それも、目くら滅法的な奇抜な行動ではなく、経験によって身についた野生の勘に基づいた行動である。この行動が出来る人は、『奇跡の大逆転』を呼び込む潜在能力がある。

釣りは『感性』70%、『技術』30%のスポーツだと思う。魚を寄せて、フッキングさせるところから、取り込むまでが『技術』が大事になってくる部分であるが、それ以前の部分、たとえば天気、潮回りを考慮しての釣行場所・日時の決定、準備する仕掛け、エサ、現地で決定する釣り座、狙うタナ、探る場所等々、『魚と出会う以前』の行動で、その日の釣果の70%が既に決まってしまっているといっても過言ではあるまい。

では、こういう『感性』を研ぎ澄ますために、最も訓練となるであろう釣りとは何か?

・・・ズバリ『ヘラブナ釣り』である。

昔から『釣りはフナに始まりフナに終わる』という格言がある。これは本当である。

感性を研ぎ澄ますには、動的な釣りよりも、全神経を棒ウキの一点に集中して勝負する静的な釣りのほうが良い。

ヘラブナ釣りは、基本止水域で行う。腰をすえ、落ち着いてまったりと出来る釣りなのだが、大変難しい釣りである。

水に手をいれて水温を診て、さらに水の澄み具合を見て、タナの設定を微妙に変化させる。魚の活性、寄り具合を見て、練りエサの硬さを微妙に変える。風の影響を考慮して、あるいはアタリの出方を見て、ウキの大きさ、ガン玉の大きさを変える。あるいは日差しや気温の変化を感じ取り、ちょっと木陰の下を狙ってみる等々・・・。

釣りの感性を鍛錬するには、フナ釣りが一番良いという理由だ。簡単に釣れてしまう魚、向こうアワセでよい魚などは、感性を磨くという点ではあまり向かない。

また、海釣りはなかなか落ち着いて釣りをすることが出来づらい。まず干満があるし、風も出やすい。朝10時過ぎたら風の影響は絶対に出てしまう。精神を集中してじぃーっと『感性』を鍛える釣りは難しいのだ。

近所に池や沼があれば、是非フナ釣りで、『技術』と『感性』を鍛えて欲しいものです。フナ釣りにハマって、フナ求道者になってしまう人も多くいます。

『奥の深さ』で言えば、フナ釣りがNo.1であると言う人も少なくありません。
Secret

TrackBackURL
→http://yoemon.blog77.fc2.com/tb.php/132-2b4c8821